自己肯定感は自分で高める ~「自分を好きになる本」のご紹介~

「自分が好き!」から始めよう をコンセプトに、このサイトを立ち上げたのは8年前。

子どもの数が減ったことや家電製品の普及などで家事負担が減ったことで、親が「かかわり過ぎる」子育てがとても気になっていました。

過干渉は、「この子のために、よりよく」と一生懸命な親がついやってしまう失敗ですが、子どもが自分で考え、何度でもやってみて、自力で様々な能力をつかみ取っていく機会を奪いますし、「よりよく」を求めて励まされ続けることは「今あるがままの自分」が否定され続けることになるので、自信がない子になりがちです。

もちろん「かかわらな過ぎ」や、理不尽な叱責・拒絶が繰り返される「否定的・攻撃的なかかわり」が子どもの自己肯定感を低くすることは言うまでもありません。

最近は「毒母」という言葉がネット上を駆け巡り、「私はそういう親に育てられたので自己肯定感が低い」とおっしゃる方にしばしば出会うようになりました。

「自分は、そういう親になりたくない」
「わが子は、自己肯定感の高い子に育てたい」

そう思ったら、まずはご自身が、自分の自己肯定感を高めることにエネルギーを注いでください。

それさえできれば、子育ては自然に好ましい方向に向かいます。
それなしには、子どもの自己肯定感を高める育児はできません。

親がどうだったとしても、大人になった今のあなたは、自分の力で自分を育てることができるのです。

「自分を好きになる本」 パット・パルマー 径書房

私も、ことあるごとに何度も何度も読みかえしてきた、大切な一冊です。

2018.3.16

「最高の子育て」って? ~羽生選手の言葉がすてき!~

平昌オリンピックで見事な演技を見せてくれた羽生選手。

受賞後のインタビューで、「常に最高を目指して限界に挑戦してきた羽生選手にとって、今回は難度を落としての挑戦に葛藤があったのではありませんか?」という質問がありました。

「今できることの中での『最高』に挑戦して、達成したので、満足しています」

晴れやかな表情でした。

 

すてきです。

「子育ても同じ!」と思いました。

他の人がどうであれ、ネットに何が書かれていようが、「今の自分ができることの中で最高」を目指して頑張ったのなら、それは「私の金メダル」

夫の協力とか、経済的な事情とか、自身の体力とか経験とか、いろんな事情は一人一人違うのだから、「最高の子育て」も一人一人違う。

親が「今の自分ができることの中で最高」ができたら満足と思えれば、心が安定して、子どもと温かく豊かで楽しい日常を過ごせる。それこそが、子どもには「最高のプレゼント」だと思う。

だって自分が子どもだったら、一番欲しいものはきっとそれだもの。

 

もし羽生選手が、「今できること」の限界を冷静にとらえられず、限界を超えた演技をしようとしたら、どうなっていたでしょう。

失敗してメダルを逃すだけならまだしも、大けがをして再起できないような結果になったかもしれません。

 

「もっとできるはず。できない私はダメ」と、自分で自分を追いつめないでくださいね。

「今の自分ができること」ができているなら、それが最高のこと。

自分が病気や障害でできないことがあったとしても、できることを精一杯しているのなら、それも最高。

うつ病で、15分散歩することが精一杯なら、それも限界への挑戦です。

一歩、一歩、回復に向けて歩き出せたら、それも最高のこと。

 

2018.2.28

毒母をテーマにしたドラマ「明日の約束」から ~死ぬのではなく、「生きて逃げる」選択肢がある~

昨日、「明日の約束」というドラマが終わりました。
視聴率は低かったようなので知らない方も多いと思いますが、大変深い内容に引き込まれ、毎回欠かさず見入りました。
ストーリーは他サイトを検索していただくとして、ここでは最終回に主人公(中学校のスクールカウンセラー)が全校生徒に語りかけた言葉について書こうと思います。

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子育てにつきものの「怒り」を鎮める方法 ~対症療法が効かないときは、元から治す~

昨日の「子育ての相談をよりよく聴くための講座」のテーマは虐待でした。「怒りが湧きあがって止まらない。鎮める方法を教えて!」といった切羽詰まったご相談を受けた体験談が参加者から次々出てきて、このテーマの重要性を改めて感じた一日でした。

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