イチロー選手の引退会見、すてきでしたね。
小柄でも、こだわりが強くても、多動でも、コミュニケーションが苦手でも、彼が素晴らしい人生を歩んでいることを誰も否定できないでしょう。
私は地元の子育てひろばで相談を受けていますが、お子さんが小柄だとか、こだわりが強いとか、多動とかコミュニケーションが苦手とか、そういうお話をよく伺います。つまり、そういうことが心配で、「何とかしたい(変えたい)」と思われている方が結構多いのです。
いじめや不登校を恐れたり、社会でうまくやっていけるようにと願ったり、幸せな将来を想うからこその親心なのですけれど、でも、親が「変えたい(もっと~になってほしい)」と一生懸命になると、子どもはありのままの自分を認めてもらえないので自信がなく、チャレンジを恐れ、人からどう思われるかが気になって自己表現ができないとか、そういう方向に行きがちです。
それって、イチロー選手の真逆のこと。彼が育った環境には、きっと「そのままのあなたがOK」というかかわり方をする大人がたくさんいたのでしょう。
さかなクンの親御さんが「絵が好きで、さかなが好きなんだから、それでいい」と、悠然としてた話も有名ですし、黒柳徹子さんの自伝「窓ぎわのトットちゃん」に出てくる大人たちもそんな感じ。
子どもの幸せを願うなら、親ができることはただ一つ。
ありのままのその子を認めて、自分を信じる力がある子に育てること。
そうすれば、子どもは自分の力で人生を切り開くことができる。
イチロー選手の言葉が、それを信じる力を与えてくれる気がします。
2019.3.25