鬼なしフルーツ・バスケット ~遊びの達人あんどーなつの遊び哲学に感激!~

先日、あんどーなつ というニックネームの遊びの達人(本名は安藤耕司さん)のワークショップで、素晴らしい経験をしました。

イス取りゲームって、あなたは得意なほうですか?

一般的な遊び方は、次のようなものです。

参加者数よりイスが一つ足りなくて、立っている鬼が何か条件を言います。

「スニーカーを履いている人!」

該当者は必ず立って、席を替わらなければいけません。

イスが足りないので、また一人座れない人が出ます。

その人が次の鬼になって、また何か条件を言います。

空いたイスを見つけて、いち早く座る

たったそれだけのことですが、私などは動きがとろいし、争うのが苦手でつい遠慮するし、一瞬の戸惑いが運命を分け、鬼ばっかりやっていて・・・最後に罰ゲームなんてあったらもう最悪。あまり楽しいと思ったことはないなぁ・・・

あんどーなつさんは、そういう私みたいな人に出会って、「じゃあ鬼をなくしてしまおう」と思ったそうです。

ルールはただ一つ。誰が「言いだしっぺ」になってもいいのですが、必ず「自分が該当する条件を言うこと」です。
私が真っ先に言ったのは、「ネコ好きの人!」

イスは人数分あるのであわてることはありません。立ちあがった人は皆、私と同じようにネコが好きな人です。やあやあ、あなたも! って感じで顔を見合せながら別の席に移動します。

おざなりな自己紹介よりずっと楽しいひとときでした。

あんどーなつさんの遊びは、どれも「イヤな思いをする人をひとりもつくらない」というコンセプトで創造されたもので、本当に心から安心して楽しめました。他人の弱点や失敗などを笑いの種にする最近のお笑いブームには、とても不快感をもっていた私ですが、あんどーなつの遊びの哲学に触れて私が何をすればいいのか分かった気がします。批判ではなく、創造。私がこうあってほしいと思うものを、私は私の世界で、私のやりかたで、提案していけばいいのですよね。

2011年10月22日